普及によって見えてきたエッジコンピューティングの課題点

センサーやカメラ、ドローンなどの端末を使用して収集したデータをその近くに設置したコンピューターで処理・分析を行うエッジコンピューティングの技術。製造業や販売業、農業、さらにはサービス業などで積極的な導入が進められています。
しかし一方で、エッジコンピューティングのメリットが知られるようになったことでかえって課題点が浮き彫りになっている面もあります。

最大の課題点はやはり導入・維持のコストです。そもそもクラウドコンピューティングが普及した背景には自前のサーバーを持つ必要がなくなるなどコスト面のメリットが大きな原動力となっていました。
エッジコンピューティングはその逆で、端末近くで情報を処理するためのコンピューターが必要になります。そうなると充実したエッジコンピューティングの環境を整えようとすればするほど導入・維持コストが膨れ上がってしまうのです。

そして、エッジコンピューティングのメリットを十分に活かせるかも、課題点として浮上しています。
例えば、クラウドコンピューティングとの連携がどれだけできるか、連携が可能な環境を構築できるか、高額になる導入・維持コストをかけたうえで「モトがとれる」使い方ができるのかなどです。
IoTをはじめとしたIT環境の構築が可能な知識なスキルが求められるため、現時点ではどうしても敷居が高く、限られた業種や企業しか導入できない状況になっています。

技術の進歩によるコストの低下や、IoTの構築の推進によって社会全体でこうした課題を解消できる環境になれば、さらにエッジコンピューティングが活躍する場が増え、生活に役立ってくれるようになるでしょう。
※今回参照したサイト:エッジコンピューティングで生活を豊かに